統合失調症は人のいないところで人の声が聞こえるといった幻聴、嫌がらせされているといった妄想などの陽性症状、考えがまとまらないという思考の障害、楽しい、悲しいといった感情が感じられなくなる感情の平板化、何もやる気が起きなくなる意欲の低下といった陰性症状、注意力、記憶力、社会機能など各種の認知機能が低下する認知機能障害がみられる、知覚、思考、意欲、認知機能などに障害を来す精神の障害です。
治療の基本は抗精神病薬による薬剤治療になります。抗精神病薬といわれる妄想や幻覚などの陽性症状を抑えたり、再発を防ぐ効果のあるお薬を内服して頂く、効果が2週間、1ヶ月、3ヶ月というお薬毎に定められた期間効果が続く持効性注射剤の筋肉内注射、また湿布のように貼るタイプのお薬も発売されています。
また、非薬物療法としては、病気についての自己理解を深めていただくこと、デイケアなどを通して対人関係やストレス対処法を学ぶこと、ソーシャルスキルトレーニング、そして、認知機能を改善させるトレーニングなどが挙げられます。薬物療法で精神症状を改善して頂くことが前提にはなりますが、それだけではご本人の生活のしづらさは改善されないことが多いため、こういった非薬物療法も重要であると言えます。
最近は副作用が出にくいお薬も増えてきていますので、副作用でお悩みの場合には、主治医の先生にひとまずご相談されてはいかがでしょうか。